日銀の植田総裁は3月19日、金融政策決定会議後の記者会見で発表しました。
日銀の利上げとは、日銀など各国の中央銀行(中銀)が設定する政策金利を引き上げることです。
何のためにするの?
中銀は、政策金利を上げ下げすることなどで、経済やモノの値段(物価)の安定を目指しています。日銀は3月、政策金利をマイナス0.1%に抑えるマイナス金利政策をやめました。政策金利は今、0~0.1%です。
利上げで何が変わるの?
政策金利は、銀行の金利に影響します。利上げをすると、銀行に預けたときにもらう利子が増える一方、借りたお金を返す時に払う利息も多くなります。住宅や車のローン返済の負担が増える可能性があります。
一般的に利上げは、景気が良く物価が上がっているときにします。金利が上がるとお金が借りにくくなるので、モノの売り買いなどの動きが落ち着き、物価が上がりにくくなるとされています。
どうして久しぶりの利上げになったの?
日本は1991年のバブル経済崩壊以降、物価と賃金が上がらないデフレ状態に陥りました。2006~07年の一時期を除き、日銀は経済活動を活発化させようと、金利を下げる利下げをしてきました。
特に13年からの11年間は、超低金利と大量の国債購入を組み合わせた「異次元の金融緩和」に取り組んできました。
ところが、新型コロナウイルス禍後の22年ごろから、世界的に物価が上昇し、人手不足で賃上げも進みました。デフレ状態ではなく、日銀は超低金利である必要はないと判断しました。
日銀はまた利上げをするのかな?
米国の政策金利5.25~5.5%や欧州の4.5%と比べても日本の金利は低いままです。
経済の良い流れが続けば、日銀も追加利上げをする可能性はあるということです。
コメント