日本製鉄は「なぜ？」USスチールを買収しようとしているのか？

　日本製鉄によるアメリカのUSスチール買収問題は、バイデン大統領が最終判断を下すことになりました。日本製鉄はなぜ？買収しようとしているのか？
　日本製鉄にとってＵＳスチールが、買収先を捜しているという情報は、好都合のタイミングでした。どうして好都合だったのか？

日本製鉄によるUSスチール買収計画

　日本製鉄によるUSスチール買収計画は、アメリカ当局が審査を続けてきました。
しかし、一致した結論に至らずに、最終判断はバイデン大統領に一任されることになりました。

どうして日本製鉄はUSスチールを買収したいのか？

買収したい三つの要因

1.日本製鉄の国内市場に需要が頭打ちになっている。

2.アメリカのUSスチールの経営状況が著しく悪く、買収を求めていた。

3.USスチールにとって、日本製鉄の投資によって老朽化した設備を新しくできて、雇用も維持してくれる。ということで、お互いにウィンウィンである。

バイデン米大統領が「日本製鉄によるUSスチール買収を阻止する」と1月３日に発表した！

　これに対して、日鉄とUSスチールは「明らかに政治的な判断だ」とする共同声明を発表しました。

日鉄　米政府を提訴方針　　　USスチールと共同声明

　共同声明
・この決定はバイデン大統領の政治的な思惑のためになされたものであり、米国憲法上の適正手続き
　と、対米外国投資委員会(CFIUS)を規律する法令に明らかに違反している。
・法的権利を守るためにあらゆる措置を追求する。
・日鉄による買収は、米国の国家安全保障を弱体化させるのではなく、強化するものであることは明ら
　か。
・買収計画は米国鉄鋼協会全体に利益をもたらすものである。

　外交関係にも厳しく非難
・同盟国である日本をこのように扱うことは衝撃的で、非常に憂慮すべきことだ。
・米国へ大規模な投資を検討しようとしている米国の同盟国を拠点とするすべての企業に対して、投資
　を控えさせる強いメッセージを送るものだ。